スマホを購入するのであればおそらくau・ドコモ・Softbankで購入する人がほとんどだと思います。ですが、そういったキャリアで購入した場合、端末本体にsimロックという制限がかけられています。
simロックがかかっている状態では簡単に他社キャリアへの乗り換えができず、simロック解除の条件を満たさないと解除することができません。端末のsimロックを解除すると他社に乗り換えることができるようになり、うまくキャリアを乗り換えることでスマホの使用料を抑えることができます。
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simロックって?
simロックがされている端末では、指定されたsimカードしか認識せず、指定されていないsimカード(他社製のsimカード)だと、認識せずに利用できないようになっています。こういった制限は、au・ドコモ・Softbankといった通信キャリアが行うことが多く、簡単に他社に乗り換えられないようにリストリクトされています。
simロックの解除ができない限り、そのスマホはそのキャリアでのみの利用となります。
そもそもsimカードって?
simカードとは、携帯回線を使ってインターネットに接続したり、通話をするために必ず必要になるICカードです。これがないと4GやLTEでインターネット接続することができず、Wi-Fiでしか利用できない状態になります。
au・ドコモ・Softbankといった通信キャリアでスマホを購入して契約した場合、はじめからSIMカードが入っていてすぐに使えるようになっています。Amazonなどで、スマホ本体のみを購入した場合、なにも契約をしていないのでSIMカードは入っておらず、別途契約する必要があります。
simフリーとは
SIMフリーとは、はじめからSIMロックがかかってなく、好きにキャリアを乗り換えられる端末です。SIMカードに関する制限がないので、自由に格安キャリアに乗り換えることができるので、維持費用をかなり抑えることができます。
ですが、分割払いで購入できるsimフリー端末は多くはないですが、iPhoneであればApple Online Storeで購入することで分割払いができます。SimフリーのAndroidは、ほとんどが分割払いプランがないので一括払いで購入する必要があります。
simロックとは
simロックは、利用者からするとメリットはありません。というのも、simロックがかかっている間は乗り換えができないので、もし乗り換えたいキャリアのプランを見つけたとしてもsimロック解除の条件を満たすまでは乗り換えができません。
simロックの解除条件はキャリアによって異なりますので、後で紹介します。
simロック解除のメリットとデメリット
一度simロックを解除すると利用者にとってはメリットがたくさんあります。ですが、simロック解除をしてしまうと、通信キャリアにとってデメリットでしかありません。というのも、せっかく得た顧客を他社に奪われてしまうからです。
simロック解除を求める人はほぼすべての人が他社への乗り換えを希望しているので、ほぼ確定で顧客を逃がしてしまうということです。
通信キャリアにとって、こういうデメリットがあるので、昔はsimロック解除はできなかったのですが、今は条件こそありますが、simロック解除できるようになっています。なのになぜsimロック解除ができるようになったのでしょうか。
simロック解除の義務化
一昔前までは、スマートフォンなどの端末と通信回線を同時に契約することが一般的で端末を購入する場所と回線を別で自由に契約ないし購入することができませんでした。昔はこれが一般的でしたが、時代が進むにつれてこれが徐々に指摘されるようになってきており、
総務省が2010年に「SIMロック解除に関するガイドライン」を策定するまでに至りました。
これが策定された直後はau・ドコモ・Softbankといった大手キャリアはなかなか動けませんでしたが、徐々にsimロック解除の機能の取入れに力を入れだし、ドコモが一番最初にSIMロック解除に対応した端末を販売しました。
Softbankもそれを追うように解除機能を取り入れたスマホを販売しましたが、auだけ通信規格(通信するシステムのこと)が違っていた関係でなかなかsimロック解除を取り入れることができなかったようで、LTE環境がでる年までsimロック解除を取り入れたスマホは出ませんでした。
実は2010年に策定したガイドラインは、あくまでガイドラインなので、絶対的なルールではありませんでした。
当然、各通信キャリアはほかのキャリアに乗り換えられてほしくないので、足並みがそろうことはなく、simロック解除機能を取り入れたといってもこの当時はあまり意味はありませんでした。
これに対して総務省はさらに各キャリアにたいしてsimロック解除を義務つけるようにしました。これによってやっとsimロック解除への対応が急速に進み、キャリア利用者にとってメリットでしかない方向に各キャリアが動くようになりました。
総務省にとっては、今まで以上に簡単に乗り換えれるようにすることでキャリア間の競争を促進させて、それとともにユーザーもキャリアの乗り換えがしやすくなり自由度が増すという方向に進んでいきました。
simロック解除の義務化による変化
simロック解除義務化が来るまでは、事実上、au・ドコモ・Softbankが日本国内の市場をドミネートしているに等しい状態でしたが、simロック解除が強制されたことでほかの企業も市場に参入しやすくなり、その結果「格安SIM」という市場が目立つようになり、利用者も急激に増えていきました。
simロック解除の義務化以前にも格安SIMは存在しましたが、認知度は余りませんでした。格安simは、au・ドコモ・Softbankといった通信キャリアから回線を借りているので、キャリアさえ同じであれば格安simへの乗り換えは可能です。
格安SIMはほとんどがau系とドコモ系で、ソフトバンク系はほとんどありません。
au系の格安simは、mineo、UQ mobile、Fiimo、J:COM mobileといったSIM(MVNO)があります。ドコモ系であれば、DTI SIM、LINEモバイル、DMMモバイル、イオンモバイル、b Mobile、NifMoといったSim(MVNO)があります。
メリット
simロック解除のよって利用者に様々なメリットが生まれました。当然、通信キャリアにとって顧客の獲得競争が促進されるので、価格競争や機能の強化、通信回線の安定化など様々な点で勝負をしてきます。
その中から選ぶことができるので、非常に自由度があるとともにメリットが大きいです。
持っているスマホに制限なくSimカードを利用することができる。
キャリアに縛られることがなくなるので、今現在使っているキャリアに不満があればすぐに乗り換えをすることができます。通信回線を契約するにはスマホなどの端末の購入と一緒にしなければならないと思っている人がいるかもしれませんが、通信回線のみ契約することもできるので、全く問題ありません。
格安SIMだと解除違約金の条件が優しい
au・ドコモ・Softbankといった大手キャリアであれば2年縛りといった制限を設けていて、2年たった直後から2か月以内であれば違約金が生じないといった厳しい条件のものが多いですが、格安SIM(MVNO)であれば、最低1年以上利用すれば違約金が発生しないといった非常に緩い条件もあります。
とりあえず1年利用すれば契約解除しても問題ないということになるので、安心して利用することができます。
海外のプリペイドsimカードも自由に使える
simロック解除ということは、simフリー端末になるということなので、どんなsimカードでも差し込めます。
特に海外のプリペイドsimを利用できると海外旅行の際に通信料を抑えることができるので、非常に役に立ちます。海外旅行をする人や海外旅行を検討している人は、simロック解除をして備えておきましょう。
デメリット
simロック解除はメリットだらけですが、一時的に発生するデメリットも存在します。デメリットでありますが、メリットに打ち消されるくらいのデメリットでしかないので確認していきましょう。
キャリアごとにsimロック解除条件が異なる
通信キャリアによってsimロック解除の条件が違うため、注意が必要です。ですが、どのキャリアでも今はsimロック解除が可能なので、事前に調べておくか、お店のスタッフに聞いておきましょう。
simロックを解除しても契約解除というわけではない
勘違いしないように気を付けましょう。simロックを解除して他社キャリアに乗り換える場合、時期によっては違約金が発生しますし、電話番号の転出(MNP)でさらに費用がかかるため、一時的に結構な金額が発生します。
ただし、ここで発生した金額の支払いは一回のみで、解約後は気にしなくて済むので問題ないでしょう。
各キャリアのsimロック解除方法と料金
NTT docomoの場合
ドコモの場合は、2011年4月以降に発売された端末であればsimロック解除が可能となっています。simロックの解除は購入者本人のみできるようになっており代理人を立てることはできません。2017年5月24日からsimロック解除の条件が緩和されています。
条件は以下のようになっています。
分割払いで端末を購入して、まだその支払いが終わっていない場合
端末購入日から100日経過していればsimロックを解除できます
分割払いで端末を購入して、支払いが終わっている場合
simロック解除はいつでもできます
一括払いで端末を購入した場合
端末購入した日からいつでも可能です。
過去にdokomo回線でsimロック解除をしていて、解除日から100日が経過している場合
simロック解除はいつでもできます
auの場合
auの場合は、2015年以降に発売された端末であれば、どの機種でもsimロック解除ができるようになっています。auの場合はドコモと違って購入者本人でなくてもsimロック解除の手続きが可能で、代理人に任せることもできます。
ですが、一つだけでメリットがあり、もともとauは通信規格が異なっているので、「他のキャリアでの動作が保証されていない」ということです。なので他社製のsimカードを使う場合は自己責任となっています。注意しましょう。
auもドコモと同じで徐々にsimロック解除の条件が緩和されていっており以下のようになっています。ドコモと似ていますが、少し違うので気を付けましょう。
分割払いで端末を購入して、まだその支払いが終わっていない場合
端末購入日から100日経過していればsimロックを解除できます。これは2017年8月1日から適用されています。
分割払いで端末を購入して、支払いが終わっている場合
これは2017年8月1日から適用されています。端末購入日から100日経過していればsimロックを解除できます
一括払いで端末を購入した場合
これは2017年12月1日から適用される予定です。端末購入した日からいつでもすることができます。
過去にau回線でsimロック解除をしていて、解除日から100日が経過している場合
これは2017年12月1日から適用される予定です。simロック解除はいつでもできます
softbankの場合
Softbankの場合はsimロック解除が簡単でWebからもsimロック解除ができるようになっています。特にWebからのロック解除だと手数料がかからないのでお勧めです。実際に店舗に行ってやると手数料が3240円かかります。
Softbankもドコモ・auと同じようにsimロック解除の条件が緩和されています。こちらも他キャリアと微妙に異なるので注意してください
分割払いで端末を購入して、まだその支払いが終わっていない場合
端末購入日から100日経過していればsimロックを解除できます。これは2017年8月1日から適用されています。
分割払いで端末を購入して、支払いが終わっている場合
これは2017年8月1日から適用されています。端末購入日から101日経過していればsimロックを解除できます
一括払いで端末を購入した場合
これは2017年12月1日から適用される予定です。端末購入して支払いが確認できてから解除可能になります。
過去にau回線でsimロック解除をしていて、解除日から100日が経過している場合
これは2017年12月1日から適用される予定です。simロック解除はいつでもできます
まとめ
いかがだったでしょうか。
simロック解除の条件はキャリアによって微妙に異なってはいますが、だいぶん条件が緩和されているので結構簡単にsimフリー端末にすることができます。
今年になって緩和がされるまでは6か月間またなければなかったのでだいぶん良いでしょう。これを機にsimロックを解除して、simフリー端末にしてみてはいかがでしょうか。
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