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今さら聞けない!様々な業界で応用される「機械学習」を徹底解説

「機械学習」という言葉をご存知でしょうか。一見非常に難解で、理解し難いモノのように思われるかもしれません。

正直その言葉の意味や使い方を正しく認識している方は意外と多くないのではないかと思います。普段あまり「機械学習」という言葉を聞いたり使ったりすることはありませんが、実は私たちの生活をより便利に、そして豊かにしてくれる存在であるのです。

本記事では「機械学習」という言葉の意味をディープラーニングやデータマイニングと比較して解説しつつ、日常でどのような分野に使われているのかを分かりやすく解説致します。

是非参考にしてみてください。

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機械学習とディープラーニングはどう違う?

「機械学習」という名の通り、機械自身が学習することがこの言葉の意味になります。

コンピュータが与えられた情報を元にあるひとつの判断をし、機械自身の行動に役立てます。この情報を入手から判断までの過程が「学習」ということになります。

「機械学習」と似た言葉に「ディープラーニング」というものがあります。「ラーニング」も「学習」という意味ですから、両者は非常に近い関係にあると言えます。しかし、この両者には違いもあります。

「学習」をする際、その「学習」に必要な情報は人間が提供しなければなりません。ここまでは「機械学習」も「ディープラーニング」同じです。

しかし、「機械学習」の場合は、人間が情報を機械に提供する際、機械が判断できるよう、情報を加工した形で機械にインプットさせなければなりません。一方、「ディープラーニング」の場合は、その情報加工さえも機械自身が行います。つまり「機械学習」を発展させたものが「ディープラーニング」なのです。

この両者の違いは、使用する機械(コンピュータ)のスペックにある、ということも言えるのかもしれません。将来的には「機械学習」の全てが「ディープラーニング」と呼ばれるものになるのでしょう。でも、その進化の過程、つまり「機械学習」の段階でも日常生活に実用できるものがあれば、その機能は大いに取り入れていきましょう、という考え方がトレンドとなっているのです。

機械学習のアプローチと機能

機械学習の目的は、過去の事例を「経験」として把握し、その「経験」を基に、これから発生する事態に対して正しい答えを導き出すことにあります。

ここで言う「経験」とは、前述した「情報」に相当します。その為、機械に正しい答えを出させる為には、過去における正しい情報を機械に提供する必要があります。その情報をインプットさせる作業を担うのは人間である、という点を認識しておかなければならないでしょう。

ディープラーニングのアプローチと機能

過去の事例を「経験」として、これから発生する事態に対して正しい答えを導き出す、という点において、機械学習とディープラーニングに違いはありません。

但し、ディープラーニングは機械学習が進化したもので、人間が事前に加工せずに機械に情報をインプットすることになりますので、時と場合によっては、期待した答えと異なる答えが出てしまう可能性がある、という点を認識すべきでしょう。

その一方で、人間側の手間は減りますので、必要となる労力の大きさと結果のバランスををどう判断するのかを常に考える必要がありそうです。もちろん、ディープラーニングのテクノロジーが進化することにより、こうした悩みは徐々に小さくなっていくことは言うまでもありません。

データマイニングのアプローチと機能

機械学習やディープラーニングとは別に、「データマイニング」という概念について語られることがよくあります。

過去の経験を情報としてインプットさせ機械に分析させる、という点では機械学習やディープラーニングと同じですが、求められているものが違います。

機械学習やディープラーニングは「答え」そのものが求められていますが、データマイニングの場合は「答え」となり得る選択肢が用意されます。アウトプットされた複数の「答え」から最終的な自らの行動を決めるのは、あくまで人間である、ということになります。

機械学習活用の3要素

①アルゴリズム

機械学習について色々と調べていくと、「アルゴリズム」というキーワードが多く出現することに気が付くのではないでしょうか。

アルゴリズムとは、答えを導き出すための公式のようなもの、と言っていいでしょう。機械学習は、人間によって与えられた情報から答えを導き出すものですが、正しい答えを導き出すだめには、このアルゴリズムの正確性も重要となります。アルゴリズムは機械学習を行う上での肝となるもの、と言っても過言ではないでしょう。

②計算環境

アルゴリズムがしっかりしていても、そのアルゴリズムの通りに計算し、答えを導き出す環境がしっかりとしていないと機械学習は成立しません。その意味でも、機械学習には高度な計算環境が必要となります。この計算環境は、機械学習からディープラーニングに進化する過程においては更に重要となることは言うまでもありません。

③データ

しっかりしたアルゴリズムとそのアルゴリズムに基いて答えを導き出す計算環境が整っていても、その材料となるデータがなければ機械学習は成立しません。

そのデータも正確なものでなければ、導き出される答えは異なりますので、正確なデータをインプットさせることが大切です。アルゴリズム、計算環境、データの3つがしっかりしたものであればこそ、機械学習は有効に機能するものとなるのです。

機械学習の業種別用途

①金融

過去の市場の傾向を基に株価などの変動を予測するツールとして機械学習を活用させようという試みが、銀行や証券会社などで始まっています。

顧客の資産形成をする上で、有効なツールとなる可能性もあることから研究が活発に行われていますが、一方で相場が急激に動いた場合や何らかの危機に直面した際に、機械学習がこうした危機に対応できるのか、また何らかの足かせにならないか、などと言った懸念も指摘されています。

②官公庁

官公庁ではテロなどの治安対策に機械学習を活用する、という動きが進められています。過去に発生した事件等をデータソースとして、防犯カメラなどと組み合わせて、セキュリティを高めるという試みです。テロ対策は日本のみならず、世界各国で課題となりつつあり、この分野で機械学習が果たすべき役割について、研究が活発に行われてます。

③医療

医療分野でも機械学習を活用する取り組みが盛んになっています。

肺のX線CT画像から肺がん確率を算定するほか、脳のMRI画像から脳疾患の可能性を判断したり、既にある医療検査技術と機械学習を融合させる研究が進められています。電子カルテのデータを基に、病名を予測するシステムも研究されています。但し、こうした研究で導き出される結果は確率などの可能性でしかないため、その精度を高める努力が続けられています。

④マーケティングと販売

マーケティングは機械学習の最も得意な分野と言っても過言ではないでしょう。特に通販サイトでは、個々のユーザーにおけるサイト内での行動や購買履歴を分析し、それぞれのユーザー向けにオススメ商品を案内する、などといった試みは既に盛んに行われています。また実店舗でも、売上データなどを商品ラインナップやプロモーションに活かす試みが模索されています。

⑤交通

交通の分野でも機械学習が盛んに活用されています。特に目立つのは、高速道路や幹線道路での渋滞対策です。ゴールデンウィークや年末年始などの渋滞予測に活用できないか、といった研究が続けられています。また、監視カメラの映像などを利用して個々の車両における交通違反などを把握する試みも始まっています。

⑥製造

「働き方改革」などと叫ばれる中、製造業の現場における生産性が大きな課題となりつつあります。この生産性の改善にも機械学習が大きな役割を果たしつつあります。生産ラインを機械学習で分析し、作業時間や品質などの面で問題がある部分を見つけ出し、改善に役立てるという取り組みが進んでいます。

機械学習の最新の応用分野

機械学習と統計

これまで述べてきた通り、機械学習を行うにはデータが必要です。一方、データを使用する概念として統計(または統計学)というものがあり、その比較について語られるケースがあります。考え方は色々ありますが、そのデータを解析・分析するのが統計であり、そのデータを基に今後を予測するのが機械学習である、というのが、一般的な考え方となっているようです。

この両者は決して相反する概念でありません。むしろ、統計の世界が発展することにより、機械学習もその精度が上がるものだと考えるべきではないでしょうか。統計による成果を機械学習がどのように取り入れるか、という、機械学習と統計の連携も課題ということが言えるのかもしれません。

機械学習とディープラーニング

前述した通り、機械学習の上位に当たる概念がディープラーニングであり、その違いは、インプットさせる情報を事前に加工する必要がある機械学習に対し、加工なしに情報をインプットさせるのがディープラーニングだと言われています。

この情報の加工がポイントになります。情報を分析する作業は、先に挙げた統計という考え方と共通する部分があります。この統計で用いられる考え方を、情報(データ)をインプットさせた後で的確に行うことがどの程度可能なのか?という点が、機械学習からディープラーニングに発展させる上で、大きなポイントになることは言うまでもありません。

機械学習とIoT

最近、メディアなどで「IoT」という言葉を目にするケースが増えてきました。「IoT」とは「「Internet of Things」の略で、パソコンやスマートフォンなど、家電製品などがインターネットと繋がることを意味します。

例えば、外出中に帰宅時間をセットしておくと自宅のエアコンがその時間に適温になるように自動運転させることが可能であったり、買い物に行った先で先で冷蔵庫の中にある足りないものをスマートフォンで確認できたり、といった機能です。

この「IoT」と機械学習の関係に注目する人達がいます。「IoT」により、インターネットで繋がっている家電製品は利用者の行動パターンをデータとしてフィードバックさせることも可能です。

フィードバックされたデータを機械学習にインプットすることで、帰宅時間が一定なら、外部から設定しなくても、にエアコンがその時間に適温になるよう、自動運転を始めることも可能となります。また、冷蔵庫内にある「足りないモノ」を瞬時にスマートフォンに伝えてくれるようになるかもしれません。

「IoT」を利用している家電製品からのデータの収集と、そのデータの分析と予測という点で、「機械学習」と「IoT」は密接な関係を持つことになるかもしれません。

まとめ

「機械学習」と言葉自体は非常に難解で、理解し難いモノのように思われるかもしれませんが、最後の「IoT」のところで述べた通り、私たちの生活をより便利に、そして豊かにしてくれる存在であるのです。

人間の日々の生活を、無意識のうちに手助けしてくれる存在、と考えた方がいいでしょう。これは効率性の高さと同義であり、「労働力不足」や「働き方改革」といったことが叫ばれる昨今においても、有効な概念ということが言えるでしょう。

前述した通り、機械学習を更に上位の概念に発展させたものが、ディープラーニングであると言われています。この分野において目指すべきは、ディープラーニングということになるのかもしれません。

しかし、現時点では機械学習の段階でも、まだまだ解決すべき問題は数多く残されています。こうした諸問題を解決し、ディープラーニングへ導くことで、私たちはより快適な日常生活を手にすることができる、と言っても過言ではないでしょう。

「少子高齢化社会」という言葉を目にする機会が増えています。機械学習、そしてディープラーニングによって得られる快適な日常生活は、きっと高齢者の方や身体に何らかのハンディキャップを持つ方にとっても、日常生活を快適に過ごすことができる材料となるに違いありません。この機械学習という分野は、インフラという視点からも重要な意味を持つモノなのです。


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