iPhoneで音楽を聴くスタイルが変わり始めています。
iTunesから楽曲をダウンロードするスタイルも今だ健在ですが、音楽アプリを使い、定額聴き放題のストリーミングという選択肢が静かに広がり始めているのです。
自分で曲を選んでダウンロードするこれまでのスタイルは、いつでも、どこでも、ずっと聴けるというメリットがある一方で、ダウンロードする曲が多くなればなるほど、データを蓄積するiPhoneのストレージに負荷がかかることが悩みの種でした。
ストリーミングなら容量を気にせず、たくさんの曲を聴くことができ、最近では月々定額の聴き放題が主流です。
手軽に音楽を楽しむことができる「音楽アプリ」に注目が集まるのは必然かもしれません。
今回は次々の登場する「音楽アプリ」を選ぶ方法とおすすめのアプリをご紹介し、新たな音楽スタイルをサポートしようと思います。
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音楽アプリで比較すべきポイント
ここ最近、音楽配信サービスが急速な勢いで広がっています。それに伴い、配信サービスを受けるためのアプリも同じ勢いで登場しています。
各サービスとも特徴があり、それぞれ魅力を持っているのでしょうが、これだけ数多く出ていると、どれをどう選べばいいのか迷うこともあるのではないでしょうか。
音楽アプリを選ぶうえで肝となるポイント(着目する点)は以下にあげる7つにまとめられます。
配信曲数はどれくらいか
やはり、配信されている総曲数が多ければ多いほど、選択肢が増えるものです。
比較として配信数が少ないからといって、そのサービスが他より劣るとは必ずしもいえないところはありますが、お気に入りに巡り会える確率が高くなるのは確かです。
どんなアーティストの曲が聴けるか
自分のお気に入りアーティストの曲が聴けるかどうか、は重要なポイントとなるのは言うまでもありません。さらにできるだけ多くのアーティストが参加しているようなサービスの方が安定しているともいえます。
どんなジャンルに強いか
それぞれの配信サービスには、それぞれの特徴があります。洋楽をメインにしている、邦楽が強い、K-pop、アニソン等々。自分が今どんな音楽を聴きたいかにより選ぶサービスも変わってきます。
音質はどうなっているか
たいていのサービスは256kbps以上の音質で配信されています。音質としては問題のないレベルといえます。一部サービスでは、これ以上の高音質のサービスを行っているところもあります。
これ以下、というのはまずありえないと思いますが、一応確認はしておいた方がいいかもしれません。
オフラインで再生できるか
アプリの機能として最も重要視すべきなのが、「オフラインでの再生」に関してです。
ストレージの容量を気にせず音楽を楽しめるのがストリーミングのメリットですが、データ通信が行える環境にある、ということが前提となっています。
ストレージ容量を気にしなくてもいい反面で、データ容量を気にしなくてはいけないというストレージの「弱点」に対して、各サービスでは「オフライン再生」や「ダウンロード可」といったサービスでフォローを行っています。
「オフライン再生」は再生に必要な機能をiPhone側に保存することでデータ通信ができない環境下でも音楽を楽しむことができる機能で、サービスによってその扱いに差があるので、注意するポイントでもあります。
どんな機能が備わっているか
歌詞表示機能や、曲のハイライト部分をピックアップして再生してくれる「ハイライト機能」、サービス側で選んだ曲をエンドレスでいろいろと流してくれる「ラジオ機能」など、日々のニーズに合わせてあると便利かも、という機能がたくさんあるので、それも検討のポイントに加えてみてはいかがでしょう。
価格はどれくらいか
定額聴き放題月額で、多くのサービスが980円前後の価格を打ち出しています。さらにお試し期間として、1週間~3ヶ月、無料期間が設けられています。サービス期間はサービスごとに違うので前もって確認しておきましょう。
また、学割や会員料金(Amazonなど)、家族プランといったお得な料金プランをとっているサービスもあります。
次ページ:おすすめのiPhone音楽アプリ2選-無料版-
おすすめのiPhone音楽アプリ2選-無料版-
「無料でウン万曲を配信」を謳う音楽アプリは非常に多くあります。
しかしコンプライアンス的には、「グレーゾーン」?というものが多く、安心しておすすめできるものは限られてくると思います。
今回ご紹介する2つは、どちらも有料版にアップグレード可能なものですが、無料版でも、その範疇に収まらないぐらいに高機能なものとなっています。
①Spotify Free
2008年にスウェーデンから始められ、今や音楽配信サービスとしては世界最大手、といえるのが、この「Spotify」です。
4000万曲の楽曲が提供され、無料版でもフル再生が可能となっています。
海外発のサービスのため洋楽の方が強くなっており、他と比べると少ないですが邦楽アーティストも活躍しています。
(参考)
「Spotify Premium(有料版)」
料金:980円/月 480円/月(学割) 1480円/月(ファミリー)
無料期間:なし(1ヶ月100円)
音質:320kbps
機能:オフライン再生可能(3333曲まで制限あり)、歌詞表示
②Google Play Music
音楽配信サービスとして有名な「Google Play Music」ですが、本質的には、iPhoneに標準搭載されている「Music」と同じ、「音楽プレーヤー」になります。
このアプリがもつ機能の一つに、「ロッカー機能」というものがあり、5万曲の楽曲についてクラウド保存が無料、保存したものは各種デバイスにおいてストリーミング再生可能です。
厳密的には音楽配信サービスとは違いますが、iTunesなどに大量の音楽を保存している方などは、この方法で容量を減らすことができます。iPhoneのストレージには負担もありません。
ただし、オフライン再生はできないので、Wi-Fi環境下で利用するなど、使い方を工夫する必要はあると思います。
「Google Play Music(有料版)」
料金:980円/月 1480円/月(ファミリー)
無料期間:90日間
音質:最大320kbps
機能:オフライン再生可能、歌詞表示なし
次ページ:おすすめのiPhone音楽アプリ5選-有料版-
おすすめのiPhone音楽アプリ5選-有料版-
CMやネット広告で紹介されているような「有名どころ」が多くなっていますが、やはりそれ相応の実力を持ったアプリばかりだと思います。
多くがお試し無料期間を設けているので、気になったものをいくつか試して比較するのもいいでしょう。
①Apple Music
楽曲数:4500万曲以上
料金:個人980円/月 学生480円/月 ファミリー1480円/月(6人まで)
無料期間:3ヶ月
音質:最大256kbps
機能:オフライン再生可能(無制限)、歌詞表示
iPhoneの開発・販売元であるAppleが提供するストリーミングサービスです。
アプリとしては、iPhone標準搭載の「ミュージック」に入っており、特別ダウンロードせずに利用できます。
アメリカ発のサービスだけあり、洋楽に強いのはいうまでもありませんが、最近では各邦楽レーベルの参加により充実してきています。
再生履歴からおすすめ曲を提案してくれる「For you」やランダムにいろいろな曲を流してくれる「ラジオ機能」など、Apple Musicならでは、という機能も注目点です。
デメリットとしては、コンテンツ自体の日本語対応に不備があることで、今後の改善が期待されるところです。
②AWA
楽曲数:4500万曲以上
料金:960円/月(Standardプラン)
無料期間:3ヶ月
音質:最大320kbps
機能:オフライン再生可能(無制限)、歌詞表示
IT大手のサイバーエージェントと大手レーベル・エイベックスのグループ会社、エイベックスデジタルが立ち上げたサービス。
そのユーザーインターフェイスは独創的で、必ず話題になります。内容的にもやはり、エイベックス系アーティストの豊富さは言うに及ばず、邦楽系で優れた評価を得ています。
無料期間3ヶ月はキャンペーンとして、2017年11月30日までの予定でしたが、2018年7月現在でもまだ継続しているようです。
お気に入りの楽曲やアーティストを分析、似ている曲や関連する曲を選び出し、ノンストップ再生する「RADIO機能」やジャンルやムード別で作成されたプレイリストなど、同じような名称ながらオリジナリティ豊かな機能も話題となっています。
③LINE MUSIC
楽曲数:4500万曲以上
料金:960円/月(プレミアムプラン) 600円/月(学割) 1400円/月(ファミリー)
無料期間:3ヶ月
音質:最大320kbps
機能:オフライン再生可能(無制限)、歌詞表示
SNSでおなじみのLINEとソニー・ミュージックエンタテイメント、エイベックスデジタルが提供するサービス。
LINEとの親和性が高く、お気に入りの曲をLINEの友だちにシェアする機能や、ダウンロードした曲をLINE通話時の呼び出し音・着信音に設定できる機能をもっています。
④レコチョクBest
楽曲数:650万曲
料金:980円/月 324円/月(アーティストプラン)
無料期間:1ヶ月
音質:320kbps
機能:オフライン再生可能(4000曲まで制限あり)、歌詞表示
2013年開始の国内音楽配信サービスの中では老舗の部類に入るのがこのレコチョクです。
国内レーベルで配信されているものはほとんどを網羅しているといわれるぐらいに、J-POP系には定評があります。
また、「アーティストプラン」という料金プランが用意されていて、特定アーティストに絞って聴きたいユーザーは、最大3プランまで登録することができます。
配信楽曲数が他のサービスに比べ少ないことやオフライン再生時の制限など、多少見劣りする部分もありますが、J-POP系しか聴かない、というユーザーなどは選択肢に入れてもいいかと思います。
⑤Amazon Music Unlimited
楽曲数:4000万曲
料金:980円/月、1480円/月(ファミリー、6アカウントまで)
無料期間:30日
音質:256kbps
機能:オフライン再生可能(無制限)、歌詞表示機能はなし
Amazonでは、プライム会員向けサービスとして、2015年よりPrime Musicを展開してきましたが、あくまでプライムサービスの中の一つ、といったついで扱いでした。料金は会員料金に含まれるため無料でしたが、楽曲数は100万曲と、他のサービスに比べ圧倒的な少なさでした。
そのPrime Musicを有料化し、一般向けに開放したものがこのサービスです。
Prime Musicで扱っているプレイリストやラジオなどの機能はそのままに、楽曲数やアーティストのボリュームに厚みをもたせています。
聴いた楽曲の関連商品の情報が表示されるところなどは、Amazonらしいといえばらしいですが。
まとめ
いつでも、どこでも聴けるという点では、これまでの主流であるダウンロード方式は優れていると思います。
特定のアーティスト、特定の曲しか聴かない、という人であれば、こちらの方が使いやすいかもしれません。
一方で、作業用のBGMなどに利用するなら、ストリーミングの方がいい面もあります。
特に、iPhoneをオーディオ機器として利用している方などは、曲によって減り続けるストレージ残量に怯えなくても済むことになります。
ストリーミング方式では、各社が特徴あるサービスとそれを受けるための音楽アプリを競って開発しており、いい意味での競争状態になっています。
どれも魅力的なサービスで、差があるといわれている音質の面についても、256と320の違いは、普通に聴いている分にはほとんど気にならない、といわれています。
結局のところ、料金や無料期間、そしてやはり、自分が聴きたい曲やアーティストで選ぶしかない、と思います。
その精査のために設けられている無料期間ですから、使わなければ損です。是非これを機に使ってみてはいかがでしょうか。
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