iphoneのアプリは、毎回、新機能が追加されたり、安定性向上に向け、日々改善されつつあります。重大なバグが修正されていることもあり、新バージョンがリリースされたら、すぐにバージョンアップすることが推奨されていますね。
しかし、アップデートすることで、アプリの立ち上がりに不都合が起こったり、旧バージョンの方が使い勝手が良かったという声も多く聞かれることがあります。一度、アップデートすると、iphone本体で旧バージョンに戻す方法はありません。
ただし、パソコン上のiTunesと同期にしており、旧バージョンのデータが残っている場合は復活させることはできます。本記事ではパソコンのiTunesにあるデータを用いて、iOSをダウングレードする方法をご紹介します。
スポンサードリンク
iPhoneのiOSをダウングレードするメリット5つ
せっかく新しいバージョンにバージョンアップしたのに、旧バージョンの方が使い勝手が良かったという人も多いようです。まだ新バージョンの操作に慣れていないから、という理由の他に様々な声が聞こえてきます。
iPhoneのiOSを旧バージョンにダウングレードするメリットとはどのような点でしょうか?
iOS8ベータ版の不安定を解消
iOS8では様々なバグが報告されています。
- Healthkitフレームのバグ
- BSODを招く
- Safariからのファイルアップロードがうまくできない
- ステータスバグ
- 設定がクラッシュする
などが実際に寄せられている声です。このため、旧バージョンにグレードダウンすることで解消したとのことです。
多くのアプリケーションとの互換性
iOS8ではアプリの互換性が悪いと言われています。そのためダウングレードしたら、以前のアプリが元通りに使えるというメリットがあるようです。
デバイスのバッテリーの消耗が減る
iOS8はデバイスのバッテリーの消耗が速くなるという報告があり、旧バージョンの方が持ちが良いと言われています。
古いデバイスでも使える
iOS8は、古いデバイスのパフォーマンスが低くなるとされています。そのため、ダウングレードすることによって、古いデバイスでも通常通り使えるようになります。
iOS7でも変わり映えがない
iOS8にアップデートしても実際にはiOS7と変わり映えがないので、様々なバグを考えると、ダウングレードした方が良いと言われています。
iPhoneのiosをダウングレードするデメリット3つ
ご存知のように、iOSはApple社の製品ですが、ダウングレードは推奨しておらず、ダウングレードした端末については補償外となっており、正式な修理も行っていません。それでも、どうしてもダウングレードする場合には、自己責任で行うということになります。
とはいえ、メーカーがアップデートをするたびに不具合を感じている人が少なくないのも現実です。そのため、アップロードどころかダウングレードしたいと考える人も多いと言います。
では、iOSをダウングレードする際に考えられるデメリットとは何でしょうか?
セキュリティ問題
日々、進化を続けるスマホの世界において、セキュリティ面の問題はとても重要です。常に新しい情報をアップデートしているはずのiOSであるのに、ダウングレードすることで、そのセキュリティに不安が生じてしまいます。
常に最新版にしておくことがセキュリティの安全を確保できるはずなのです。ダウングレードすることは、それに反してしまいます。
それまでのデータが消滅するリスク
ダウングレードすることによって、それまでのデータが消滅してしまう可能性があります。ダウングレードする前には、必ずバックアップを取っておく必要があります。
メーカーの補償が受けられない
ダウングレードを推奨していないため、何かの不都合が生じても、補償が受けられないという状況になります。ダウングレードに関しては、全て自己責任で行うことになります。
次ページ:iPhoneのiOSをダウングレードする前にやっておくこと3つ
iPhoneのiOSをダウングレードする前の前準備3つ
iOSをダウングレードする際には、現在の情報は全てバックアップを取っておかなければなりません。ダウングレードする場合には、デバイスの中のデータを全て消してしまうことになりますから、こまめにバックアップを取っておかないと、後でデータの復旧ができなくなってしまう可能性があります。
現在のiOSのバージョンを確認する
iOSのダウングレードは、最新のバージョンから一つ前のiOSでないとできないことになっているので、まずは現在のiOSのバージョンを確認しておくことから始めます。
現在のiOSのバージョンを確認したらダウングレードするバージョンを再確認しましょう。
データのバックアップ
後述のダウングレードする方法ではデータが消えてしまうので、必ずデータのバックアップはとっておきましょう。データのバックアップはiTunesを使用します。USBケーブルでiPhoneをパソコンに接続、iTunesを起動した上で使用デバイスをクリック、「今すぐバックアップ」で完了です。
iOS8からiOS7にダウングレードする際のデータのバックアップはiCloudで行うと簡単です。wi-fi環境下で使用しているデバイスに接続し、「設定」「iCloud」「ストレージとバックアップ」をクリックで完了です。
「iPhoneを探す」をオフにする
iPhoneをダウングレードするには「iPhoneを探す」をオフにする必要があります。場所は下記のとおりです。
「設定」を開く→ご自身のアイコンと名前が表示されている「設定」画面最上部のApple IDをタップ→iCloudをタップ→iPhoneを探すをオフにする。
iPhoneのiOSをダウングレードする手順
せっかく新しいバージョンにアップデートしてみたところ、様々なバグや不都合が気になって、以前の旧バージョンのiOSにダウングレードしようと思われる人も多いでしょう。ここでは、実際にダウングレードする方法を紹介します。
ファームウェアのダウンロード
まず、ダウングレードするiOSのファームウェア(正式にはAppleデバイス更新プログラム)が必要となります。Apple社は新しいバージョンをリリースしてからしばらくの間はひとつ前のバージョンを公開しているので、その期間ならダウングレードすることが可能となっています。
通常であれば、一般のユーザーは上述の公開期間が過ぎてしまったバージョンは手に入れることができませんが、ネット上にはダウンロードリンクが公開されています。
「iOSファームウェアダウンロード」などで検索をすれば、必要なバージョンのiOSファームウェアを見つけることができるので、ダウンロードしておきましょう。
また、ファームウェアを見つけられたとしても、Appleが署名(※SHSH)を停止しているものに関してはアップグレードもダウングレードもできないので注意しましょう。
「iOSファームウェア(IPSW)リアルタイム署名ステータス」や「IPSW.me」といったサイトで、現在ダウングレードできるのかどうか確認できます。
※SHSHとはSignature Hashの略で、iOSを復元・アップグレード・ダウングレードなどをする際に必要となってきます。Apple社は基本的に最新iOSバージョンのSHSHしか発行していないため、ダウングレードしたいバージョン当時のSHSHを持っていなければダウングレードができなくなってしまいます。
リカバリモードを起動しダウングレードする
リカバリモードとは、iOSの起動プログラムを利用して、アップデートや修復(復元)を行うことです。「アップデート」では初期化を行わないのでデータは消えませんが、「復元」ではデータが消えてしまいます。
①iPhoneとパソコンをケーブルで繋いだらiTunesを立ち上げます。
②ご自身が持つデバイスのリカバリモードの起動方法に従い、iTunesマーク(リカバリーモードのマーク)が表示されたら指を離します。
- iPhone6s以前/iPad/iPod touch:電源ボタンとホームボタンを同時に10秒以上の長押し
- iPhone7/iPhone7 Plus:電源ボタン(サイドボタン)と音量を下げるボタンを10秒以上の長押し
- iPhone8以降: 音量を上げるボタンを押す→音量を下げるボタンを押す→電源ボタン(サイドボタン)を10秒以上の長押し
「iTunesはリカバリモードのiPhoneを見つけました。iTunesでご利用になる前に、このiPhoneを復元する必要があります。」というメッセージが表示されるので確認して進みます。
③Macは「option/Alt」キー、Windowsでは「Shift」キーを押しながら「iPhoneを復元」をクリックし、iOSのファームウェアを指定します。すると、メッセージが表示されるので「復元」ボタンをクリックします。
④その後、iTunesで「iPhoneへようこそ」というページになるので、「このバックアップから復元」という文の横を見て、復元するバックアップを確認します。問題なければ、「続ける」ボタンをクリックします。
⑥iTunesの指示に従って進めていくと、復元が開始されますのでiPhoneを触らずに終わるのを待ちましょう。
これでダウングレードは完了です。あとは、iTunesでバックアップをとっておいたデータをiPhoneに復元すればいつも通りiPhoneをご利用いただけるでしょう。
まとめ
次々と新製品が販売され、機能もアップグレードするiOSですが、その開発途上においてはまだまだ不都合も多く聞かれます。Apple社はアップグレードを当然のごとく推奨してきますが、実際にはその技術性や安定性が定まっていないのが現状のようです。
そこで、状況を見ながら、自分に最適のバージョンを保つことが快適にiOSを使いこなす最良の対策となるでしょう。メーカーに振り回されず、iOSを最大限、便利に利用したいものですね。
スポンサーリンク