iPhoneを使って、他のデバイスがインターネット通信を行えるようにすることを「インターネット共有(テザリング)」と言います。インターネット共有を行うことで、本来は単体で通信が行えないデバイスもインターネット通信を行えるようになるため、インターネット共有のメリットは大きいです。
今回は、iPhoneでインターネット共有を行う方法と、インターネット共有のメリット・デメリットについて詳しくご紹介致します。また、インターネット共有を行えない際の対処法についても触れながらインターネット共有についてをご紹介致します。
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インターネット共有するメリット
まずは、インターネット共有を行うメリットについてご紹介致します。インターネット共有を行うことで、単体で通信を行えない通信端末が通信を行えるようになります。
例えば、Wi-FiモデルのiPadなんかが挙げられます。インターネット共有を行うことでのメリットは、代表的なものから細かな点まで4つ挙げられるため、内容について見ていきましょう。
いつでもどこでも、すぐに使える。(テザリング)
インターネット共有の最大のメリットは、いつでもどこでもすぐに使えるという点です。インターネット共有を行うことで、iPhoneがモバイルWi-FiルーターのようにiPhone自体をアクセスポイントとするため、iPhoneに挿しているSIMカードが通信を行える4G・LTE回線が入る場所であればどこでも通信を行えます。
また、すぐに使えるという手軽さも大きなメリットです。モバイルWi-Fiルーターを用意するとなると、持ち物が増えてしまいます。さらに、パスワードを設定しなければならないということもあり、手軽さにイマイチ欠けます。
ところが、インターネット共有であればiPhoneの「設定」からすぐに起動することが可能となるため、持ち物もiPhoneだけとなりかなり簡単でスマートに通信を受け渡すことができます。
通信スピードが速い(Wi-Fi)
Wi-Fi接続でインターネット共有を行っている状態だと、通信スピードが速いというメリットがあります。4G・LTE回線相当の通信スピードを保つことができるため、長い動画を視聴するといった際もほとんどラグが発生することなく、スムーズに通信を行えます。
バッテリー消費が抑えられる(Bluetooth)
インターネット共有は、Bluetooth機能を使って通信を行うこともできます。Bluetooth接続でのインターネット共有の特徴として、バッテリー消費を抑えられるという特性があります。
Wi-Fi接続でインターネット共有を行うとバッテリーを多く消費してしまいがちですが、そういった場合はBluetooth接続にすることをおすすめします。
通信が確実・安定している(USB接続)
Wi-Fi接続とBluetooth接続は、どちらも無線で行うインターネット共有の方法です。ですが、インターネット共有をしたいデバイスがUSBに対応している場合はUSB接続によるインターネット共有も可能となっています。
USB接続によるインターネット共有の場合は、通信が安定していて電源も確保されるため、USBに対応した機器で安定した通信を行いたいのであれば、USB接続がおすすめです。
次ページ:インターネット共有するデメリット
インターネット共有するデメリット
次に、インターネット共有をする際に発生するデメリットについてご紹介致します。インターネット共有をすることで、iPadやMacbookなどをiPhoneを介してインターネットに接続できるというメリットはあるものの、そこにはデメリットがつきものです。
デメリットも、接続方式によって様々です。そのため、こちらも接続方式別に分けてデメリットをご紹介致します。
スマホの通信量を消費する(テザリング)
テザリングを行う場合は、スマホで契約しているSIMカードの通信を使うことになります。そのため、スマホ側で契約しているデータ容量を消費することになります。
大型なデータ容量を契約している方であれば安心して通信を行えますが、小容量のデータ通信契約をしている方は、通信速度制限に引っかかってしまう恐れがあります。
また、従量課金制の料金プランを利用していて、使ったら使った分だけの請求が発生する料金プランの場合は、1ヶ月あたりの通信費がかなり高額になってしまうというリスクもあります。
そのため、テザリングを行うのであればデータ通信量には気を付けたいところです。
接続が電波状況によって左右される(Wi-Fi)
Wi-Fi接続によるインターネット共有を行う場合は、Wi-Fiの電波状況によって大きく通信速度が左右されます。Wi-Fi接続の場合はiPhoneをアクセスポイントとするため、例えばiPhoneを水回りに置いた状況だと電波が吸収されやすい傾向があります。
Wi-Fi接続を行う場合は、電波の性質を理解して安定した高速通信を行えるように気を配る必要があります。
通信速度が遅い(Bluetooth)
Bluetooth接続によるインターネット共有は、バッテリー消費を抑えられる反面、通信速度が遅いというデメリットがあります。通信方式によって決まっているため仕方のないことですが、Bluetooth接続の場合は通信速度が遅いです。
そのため、あまり通信速度を求めない作業を行う場合はBluetooth接続によるインターネット共有がおすすめです。
Lightningケーブルが必要(USB接続)
USB接続によるインターネット共有を行う場合は、当然ながらiPhoneとパソコンを接続するためのLightningケーブルが必要となります。
このとき使用するLightningケーブルはデータ転送に対応しているものである必要があるため、純正ではなく他社製品のLightningケーブルを使っている場合は注意が必要です。
USB接続を行うためにはLightningケーブルという1アイテムが必要となるため、持ち物が多くなりデメリットとして挙げられます。
次ページ:インターネット共有の方法
インターネット共有の方法
それでは、インターネット共有の方法について接続方式別でご紹介していきます。iPhoneでインターネット共有を行うためには、「Wi-Fi」「Bluetooth」「USB接続」の3つの種類があります。
それぞれの接続方式別で、インターネット共有方法について見ていきましょう。
テザリング
テザリングとは、「Wi-Fi」「Bluetooth」「USB接続」によってモバイル通信を他の端末に受け渡す技術の総称を言います。そのため、Wi-FiでもBluetoothでもUSB接続でも、どのインターネット共有を行ってもテザリングを行っていることとなります。
テザリングはキャリアによってはオプション料金が発生することもありため、ご自分が契約しているキャリアと契約状況をよく確認して、テザリングが行える状況かどうかをあらかじめ確認しておきましょう。
Wi-Fi
まずはWi-Fiでのインターネット共有方法についてご紹介します。Wi-Fiを使ってインターネット共有を行う手順は、以下のとおりです。
- ホーム画面から「設定」を開く
- 「モバイルデータ通信」から「インターネット共有」を選択
- 「インターネット共有」をオンにしてWi-Fiの名前とパスワードを確認
- 接続する側のデバイスで「設定」を開く
- 「Wi-Fi」をオンにして「iPhone」を見つけてパスワードを入力する
Wi-Fiでのインターネット共有は、上記の方法で完了します。
Bluetooth
Bluetoothでのインターネット共有は、接続する側のメーカーや機器によって方法が異なります。そのため、こちらではiPhoneで行う設定のみをご紹介致します。
- ホーム画面から「設定」を開く
- 「Bluetooth」をオンにする
- 画面を表示したまま、各デバイスの指示に従う
Bluetoothでの接続の場合は、以上となっています。機器によって接続方法が若干異なるため、例えばタブレットやパソコンなどの接続指示に従って接続を行いましょう。
USB接続
USB接続に関しても、お使いのパソコンによって方法が異なります。そのため、こちらではiPhone側の操作をご紹介致します。接続方法とiPhoneの操作方法は、以下の通りです。
- iTunesが最新版のものにアップデートされているかを確認する
- コンピュータとiPhoneをLightningケーブルで接続する
- iPhoneに表示される「このコンピュータを信頼しますか?」のダイアログでは「信頼」をタップ
上記の方法で、iPhoneをパソコンに接続することが可能となります。インターネット共有を行う手順は各パソコンによって異なるため、そちらの操作方法に従って接続をしましょう。
インターネット共有できない時の対処法
最後に、インターネット共有ができない場合の対処法についてご紹介致します。インターネット共有はどなたでも簡単に行えるものですが、状況によっては稀に接続できないということがあります。
そういった際の対処法を2つご紹介致します。
インターネット共有のオン/オフを繰り返す
インターネット共有が上手くされない時は、インターネット共有オンの設定が反映されていないということが考えられます。そのため、まずは、インターネット共有のオン/オフを繰り返してみましょう。
そうすることでインターネット共有オンの設定が通信に反映され、安定したインターネット共有が行えるようになる可能性が高まります。
ネットワーク設定のリセットをしてみる
iPhoneのモバイル通信において、テザリングが可能な状態だと認識されていないということも考えられます。そのため、一度iPhoneのネットワーク設定をリセットしてみるという方法もあります。
この方法を行ったあとは、キャリアのプロファイルをインストールし直す必要があるため、通信環境が整っているときに行いましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は「テザリング」「Wi-Fi」「Bluetooth」「USB接続」4種類のメリット・デメリットおよび各それぞれの設定方法についてご紹介させていただきました。
iPhoneをアクセスポイント代わりとして、他のデバイスにモバイル通信を受け渡すことを「インターネット共有」と言います。インターネット共有を行う際の方法は「テザリング」「Wi-Fi」「Bluetooth」「USB接続」の4種類があり、そのどれもがメリットもありデメリットもあります。
状況によって最適な方法が異なるため、ご自分の利用スタイルや環境にあった方法でインターネット共有を行いましょう。また、インターネット共有を行う際は、モバイル通信量にも注意が必要です。
通信量を確認しながら、ご自分の利用スタイルに合った方法でインターネット共有を行いましょう。
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