昨今ではAndroidスマートフォンの普及が急激に進んでおり、多くの人がスマートフォンを手にする時代となりました。と同時に、アプリバックアップをする人も増えています。一方、スマートフォンの技術の進化も激しく、様々な会社が新しい端末を開発し、各社間での技術競争も激化しています。
新しいスマートフォンに機種変更したり、故障でデータを失ってしまうことがあります。
そこで必要なのがバックアップですが、Androidでは「アプリデータ」を一括でバックアップしたり、復元することが意外に手間がかかるのです。ここではAndroidのアプリバックアップと復元の方法を検証していきます。
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バックアップ、復元手段
日常生活で使っていたスマートフォンがいきなり電源が入らなくなったり、水没や落下によって操作ができなくなるという危険は常に起こりがちです。
スマートフォンの故障や機種変更により、それまで使っていた端末内のアプリデータを新しいスマートフォンやPCに移すには、バックアップを取っておく必要があります。
昨今のスマートフォンには、もともとバックアップ機能が設置されており、初期設定であらかじめバックアップできる設定になっています。
しかし、残念なことに、この保存機能は、アプリをインストールするとか、連絡先など、シンプルなものしか対象ではありません。
そのため、残しておきたい大切なアプリのデータは別の方法でバックアップしておきましょう。
インターネット上でのGoogleアカウントを使うバックアップ方法と、バックアップアプリを使う方法、またパソコンを用いたバックアップと、3種類のバックアップ方法を紹介します。
OS標準のバックアップ機能(Googleアカウント利用)
Androidであっても、OS標準のバックアップ機能があります。
これは、Googleアカウントに紐づけされたデータのみが保存可能です。端末だけで簡単に設定や取り出しができるのが一番のメリットですね。
ただし、Googleアカウントに紐づくデータしか保存できません。
バックアップアプリ
「JSバックアップ」や各キャリアの提供するアプリなど、バックアップ専用のアプリを使う方法です。
バックアップアプリによって、保存できるデータが異なるため、使用する際には、確認が必要です。
アプリを使ったバックアップでは、Googleアカウント単体より多くのデータをバックアップすることができます。
パソコンにバックアップデータを保存
パソコンとUSBケーブルがあれば、ソフトやアプリをインストールせずともカンタンにバックアップ・復元ができます。
一方、スマートフォンに挿入してデータを移行できるSDカードは、短時間でバックアップ保存することができます。
通常のスマートフォンでは「microSDHカード」(4~32GB)、「microSDXCカード」(64GB以上)が使用されています。
しかし、SDカードは紛失や破損でデータが消滅する危険性があることが最大のデメリットと言えます。また、SDカードは機種によって対応していない端末もあるので、復元する際には端末機種の製品仕様を確認しなければなりません。
Googleアカウントによるバックアップ、復元方法
Googleアカウントを同期にして、新しいスマートフォンやPCにバックアップする方法があります。
これは同じGoogleアカウントを設定することで、別のスマートフォンやタブレット、PCなどの複数の端末にもバックアップできるので、とても便利ですね。android4.0以降のもので利用可能です。複数の端末にも利用できます。
ただし、写真や音楽データは保存できないことと、ネットワークを経由してのバックアップとなるので、ファイルの転送に時間がかかることがデメリットです。
バックアップできるデータ、できないデータ一覧
Googleアカウントでバックアップできるデータは下記の通りです。
- アカウントと同期済みのアプリデータ
- ブックマーク
- 各種設定
- Wi-Fiのパスワード
バックアップできないデータは下記の通りです。
- 着信履歴
- 画像
- 写真
- 音楽
- 着信音の設定
バックアップ方法
Googleアカウントでバックアップする方法は次のように進めます。
1、移行先のスマートフォンで「設定」欄の「Google」をタップします。
2、「アカウント」でGoogleアカウントをタップします。
3、同期したいサービスを選択します。
復元方法
Googleアカウントのデータを復元する方法は次の通りです。
新しいスマートフォンを起動し、移行先と同じGoogleアカウントにログインすれば、データを復元できます。
バックアップアプリによるバックアップ、復元方法
Androidスマートフォンでバックアップを取る際には、「バックアップ用アプリ」を使う方法もあります。
バックアップアプリを使うと、Googleアカウントのバックアップでは保存できなかったデータもバックアップが可能です。
さらに、バックアップ先もクラウドやSDカードなどに指定することもできます。
JSバックアップアプリを用いたバックアップ、復元方法
JSバックアップアプリは多くのダウンロードを誇る人気のバックアップアプリです。
シンプルな操作性とわかりやすいデザインで使いやすいアプリと話題になっています。
バックアップしておきたい端末から、JSバックアップアプリを起動してバックアップし、復元したい端末にもJSバックアップアプリをインストールして、そちらから復元する流れになります。
バックアップできるデータ、できないデータ一覧
JSバックアップで保存できるデータは、下記の通りです。
- 標準アプリデータ(電話帳、メール、カレンダー、ブックマークなど)
- 画像、音楽、動画、文書データなど
バックアップできないデータは、下記の通りです。
- ホーム画面のアプリ配置
- アプリ内のデータ
バックアップ方法
JSバックアップでバックアップする方法は下記の手順で行います。
1、まずは、JSバックアップアプリを起動します。
2、トップページの「バックアップ&復元」をタップします。
3、「バックアップ」をタップします。
4、バックアップ先を選択します。GoogleやDropboxというクラウドやSDカードなどが選択できます。
5、バックアップ先を選択したら、バックアップ画面に移動し、「バックアップスタート」をタップしてバックアップが開始します。
復元方法
復元については、復元したいスマートフォンにJSバックアップアプリをインストールし、「バックアップ&復元」から「復元する」を選びます。バックアップした際に指定したバックアップ先から復元画面に移動し、「復元スタート」をタップして完了です。
Heliumを用いたバックアップ、復元方法
Heliumのアプリを使ってバックアップする方法があります。
まずは、Heliumの特徴を挙げておきましょう。
Android端末にインストールしているアプリだけでなく、ゲーム中のセーブデータや、様々なブラウザの設定というアプリの設定自体をバックアップできるのはとても便利です。
もうひとつは、アプリのデータをRoot化しなくてもバックアップできるという点です。
アプリのデータごとバックアップできるアプリとしてはTitanium Backupが有名ですが、Titanium BackupはAndroid端末をRoot化する必要があります。
AndroidをRoot化したくない時や、そもそも使っているAndroid端末がRoot化できない場合に、Heliumはかなり役に立ちます。
Android端末上で操作できるため、Adobe Backupのコマンド操作に比べて簡単なので、お勧めです。
また、バックアップはアプリごとバックアップできるので便利ですね。
バックアップしたデータは、端末内のほか、クラウドストレージ(有料)に保存・同期することが可能です。
バックアップできるデータ、できないデータ一覧
アプリのデータごとバックアップできるアプリで、ほとんどのデータがバックアップできます。
ただし、バックアップできないデータは、下記の通りです。
- Google 認証システム
- Antutuベンチマーク
- LINE
- Ingress
- Fackbook
- Evernote
- Dropbox
- ドルフィンブラウザ
- Y!カーナビ
- WordPress
- Nova
バックアップ方法
1、Helium DesktopをPCにインストールします。
2、Android端末にHeliumアプリをインストールします。
3、パソコンと端末をデバッグ接続できるようにするため、ドライバをインストールします。
4、AndroidとPCをUSBケーブルで接続します、
5、パソコンでHeliumを起動します。
6、AndroidでHeliumを起動します。
7、後は、Android端末で操作してバックアップをとることができます。
復元方法
パソコンにコピーしておいたcarbonフォルダをまるごとAndroid端末に戻せば、復元することができます。
復元するにはまず、「リストアと同期」タブをタップします。バックアップした場所をタップします。
バックアップしたアプリ一覧が表示されるので、復元したいアプリにチェックを入れて、「リストア」をタップすると復元は完了です。
パソコンによるバックアップ、復元方法
パソコンにデータを転送する場合には、USBコードが必要です。このコードとAndroid端末をつないで、デバイスを保存します。
また、Moboroboという管理ツールをパソコンにダウンロードすれば、簡単にバックアップを取ることができます。
このバックアップソフトは、非常に便利なのに無料で使用できるので、お勧めです。パソコンにバックアップデータが保存されるので、そこからUSBメモリーにコピーしておけば、いつでもAndroid端末に入れ直すことができます。複数の端末にデータを移すことも可能ですね。
その他にSDカードを使う方法は簡単にできるので、何枚か持っておくと良いでしょう。
Android端末からデータをバックアップすることもできますし、パソコンからデータを端末に移すことにも便利です。、
バックアップできるデータ、できないデータ一覧
バックアップ方法によっては、アプリ内のデータまでは保存できない場合があります。
Lineやゲームのデータなどは状況によって様々なので、その都度、確認が必要です。
バックアップ方法
パソコンでバックアップする方法は、下記の通りです。
1. パソコンとスマホをUSBケーブルで接続します。
2. パソコンで「コンピューター」→スマホの機種名をダブルクリックします。
3. 「内部ストレージ」をクリックし、→保存したいフォルダーをコピー(表示名は機種で異なります)→ドキュメントなどわかりやすい場所に新規フォルダーを作成し、そこにコピーしたデータを貼りつけで完了です。
復元方法
1、データ移行先のスマホをパソコンに接続し、上記の方法で「内部ストレージ」を開きます。
2、パソコンに保存しておいたバックアップのフォルダーを開き、それぞれの中身をコピー→「内部ストレージ」の該当フォルダーに移していけば完了です。
自分に最適なバックアップ方法を探そう!
Androidスマートフォンを使う人はとても多くなりました。また、様々な会社が参入し、新しい機種が次々と発表、販売されています。
そんな中、機種変更をする人も増えていますし、スマートフォンだけでなく、タブレットを持つ人も多くなっている状況です。
そこで今、問題となっているのが、Android端末のアプリデータの移動です。
新しい端末に移動するために、バックアップを取っておくことが大切になっています。
しかし、そのバックアップ方法は何種類かあり、どれが一番適しているのか、迷ってしまいますね。
実は、人によって適しているバックアップ方法は異なります。ヘビーユーザーの人と、ライトユーザーではデータ量も違いますし、使っている端末も異なるからです。
誰にでも簡単にできるクラウドを使う方法と、バックアップアプリを使う方法、パソコンを使ってのバックアップとやり方は様々で、それぞれにメリット、デメリットがあります。
自分に最適なバックアップ方法を選択して、スマートフォンを上手に活用したいものですね。
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